不治の病を患い、余命いくばくも無い時生。
父拓実は時生がまさに旅立たんとする病院で、若き日の自身の不思議な経験を語りだす。それは元気な姿の時生という青年と出会った話だった。
現在と過去が交錯するタイムパラドックスの話。藤子F先生流に言えばSF=スコシ・フシギ。未来を知る時生が青年時代の拓実の前に現れ、ともに行動しながら1つの事件に巻き込まれていく。
物語の終盤で時生は若き日の母にささやきかける。
「頑張って生き抜いてください。必ず素晴らしい未来が待ってますから」
やたらこの言葉がひっかかるのは今自分が1つの壁に直面しているためだろう。
☆4つ